■ はじめに
水分は「喉が渇いたときに飲むもの」というイメージがありますが、実際は 血液循環・体温調節・筋肉・神経の働きを支える生命のインフラ です。
体の水分が1〜2%失われるだけでも集中力や判断力が低下することが研究で明らかになっており、現代人の多くが“気づかない脱水”に陥っています。
一方で、水の飲み過ぎには 低ナトリウム血症 のリスクもあり、「量・タイミング・電解質」を考えた水分戦略が必要です。
ここでは、科学的根拠にもとづき、日常生活や運動シーンで実践できる水分補給のポイントをわかりやすくまとめます。
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1. 体内の水分が果たす役割
● ① 細胞の働きそのものを支える
人体の50〜60%は水で構成され、細胞内ではエネルギー産生・代謝・タンパク質合成など、生命維持に必要な化学反応が行われています。
● ② 血液循環と老廃物の除去
血液の約90%は水。
水分が不足すると血液の粘度が高まり、
• 栄養・酸素運搬の低下
• 代謝老廃物の蓄積
などが起こり、疲労感やだるさにつながります。
● ③ 体温調節
汗として体表から蒸発することで体温を下げます。
暑い環境や運動中は特に水分が重要です。
● ④ 筋肉とパフォーマンス
筋肉の70%は水。
脱水状態では筋収縮効率が落ち、筋力低下・けいれんのリスクも上がります。
● ⑤ 神経伝達と電解質
ナトリウム・カリウム・カルシウムなどの電解質を含んだ体液が、脳や神経の働きを支えます。
アンバランスが起こると、しびれ・不整脈・意識障害の原因になることも。
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2. “軽度脱水”でも起こる集中力・判断力の低下
「汗がドッと出たわけでもないのに…」
――そう感じる場面でも実は脱水が進んでいます。
研究では、体重の1〜2%の水分が失われるだけで
• 注意力低下
• 作業効率の悪化
• 反応速度の低下
• イライラ・眠気
などの変化が確認されています。
特に仕事・勉強・スポーツでは、パフォーマンスを大きく下げる原因となります。
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3. 1日の適切な水分量の目安
● 一般成人
公的機関の目安では、総水分として
• 男性:3.7L
• 女性:2.7L
食事から600〜800mL入るため、飲み物としては
男性 2.5〜3.0L、女性 1.8〜2.2L が目安。
● 運動する人
• 運動前2〜3時間で 500〜600mL
• 開始10〜20分前に 200〜300mL
• 運動中:10〜20分ごとに 200〜300mL(体重減少2%以内)
• 運動後:減った体重1kgあたり 1.2〜1.5L を補給
● 暑い環境にいる場合
通常より 0.5〜1.0L以上上乗せ。
目安として「尿の色が濃くないか」をチェックすると簡単です。
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4. 水ではなく“電解質”が必要になる場面
汗では水分だけでなく、
• ナトリウム
• クロール
• カリウム
が失われます。
水だけを大量に飲むと血液のナトリウムが薄まり、
低ナトリウム血症(水中毒) につながることがあります。
● 電解質が必要なシーン
• 2時間以上の運動
• 炎天下での作業
• 大量に汗をかくスポーツ
• 高強度トレーニング
スポーツドリンク(ナトリウム0.5〜0.7g/L)が有効です。
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5. コーヒーやお茶は水分としてカウントできる?
結論:中量のコーヒー・お茶は水分補給としてカウントしてOK。
カフェインに利尿作用はありますが、普段から飲んでいる人ではその作用が弱く、総合的な水分バランスは問題ありません。
ただし、
• 砂糖入り飲料
• エナジードリンク
は糖とカフェインの取りすぎに注意。
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6. 今日からできる水分摂取の習慣化テクニック
● ① ペットボトル1本ルール
500mLを“午前1本・午後1本”と決めて可視化する。
● ② 水を常に目の前に置く
視覚刺激だけで摂取量が増えることが研究で確認済み。
● ③ 運動前後の体重差で必要量を算出
汗で減った体重1kg ≒ 1L
その120〜150%をゆっくり補う。
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7. 水の飲み過ぎにも注意(低ナトリウム血症)
腎臓は1時間あたり約1Lの水を処理できますが、
それ以上のスピードで飲み続けると危険です。
● 目安として避けるべき行動
• 1時間に1L以上のペースで飲む
• 3〜4Lを短時間で一気に飲む
• 大量発汗時に「水だけ」を飲み続ける
スポーツや暑い日には必ず“塩分”もセットで補給を。
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8. 今日から実践できる3つのポイントまとめ/
1. 朝1杯+午前・午後で500mLずつなど、時間ごとにノルマを決める。
2. トレーニング日は体重変化をチェックして、水分&塩分を調整する。
3. 2時間以上の運動・炎天下の日は、水だけでなく電解質を補給する。
いつもの生活、トレーニングに水分補給をプラスして健康な身体づくりをしていきましょう!/
武庫元町にある
リプラスフィットネスジム